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はじめに
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国も会社も支えてくれません。
そんな時代を子どもたちは生きねばならないのです。
我々、昭和・平成と同じ感覚では彼らは生きていけないのです。
でも学校も学習塾も昭和の詰め込みのまま、これからの時代を「生きる力」を教えてはくれません。だから立ち上がったのです。
世の中の変化に気付かれた保護者のみなさまへ
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AI時代って何なのでしょう?
2012年、アメリカのトロント大学で人類の歴史を変えた大発明「ディープラーニング」。
これによりSF映画のような世界が前倒しでやってきてしまいました。
これから多くの職業が消え、想像もつかない新しい職業が誕生するでしょう。
これがAI時代です。
お子さまが今目指してる職業はなくなるかも知れません。
2018年、経団連は就職ルールの撤廃を発表。
2019年4月、2020年1月にはこれまでの会社の仕組みのギブアップ宣言もしました。
いい成績さえ取れば安定した会社で一生安泰という常識が急速に崩れ始めています。
国が副業を解禁しました。
転職もすっかり当たり前になりました。
加えてセンター試験の廃止、プログラミング授業が全国でスタート。
昭和・平成の常識が今まさに終わろうとしているのです。
この新しい時代「受験!受験!受験!」だけではもう乗り切れないのです。
私にも小さい子どもが2人います。まさに子育て中、真剣です。
私といっしょに考え、大人も「生きる力」を身に付け、
そしてAI時代の荒波をいっしょに乗り切っていきましょう。
「こんなはずじゃ・・」をたくさん見てきました
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私はキャリアカウンセラーとして1000人超の就職・転職の相談、企業への売り込みをしてきました。
「就職(転職)で失敗しました」
「思ったような人生を描けていません」
「こんなはずじゃなかった」
多くが高学歴者。
子ども時代を受験対策だけに費やしてしまった人たちです。
自分の仕事を見つけられない、コミュニケーションが取れない、面接が通らない・・・
もし子どものころから学んでいたら、どれだけ人生が変わったことでしょう。
世の中はすっかり実力主義
キャリアカウンセラーとして活動する中、
企業は出身校や学業成績をまったく問わないことに驚いたものです。
どんな大学を出ているのか、成績はどうだったのか、まったく問われません。
唯一学歴が問われるのは、大手企業が新卒の応募を足切りするときだけなのです。
実際社会で問われるのは、
・「何ができる」のか。
・「何がやりたい」のか。
・どういう「キャラクター」なのか。
これだけです。
「仕事はできないけど東大出てます。」は通用しません。
むしろ「高校中退だけど○○はできます。」という人が内定を取っていくのが実社会なのです。
私は「生きる力」を持った人の特徴を長年に渡り膨大なメモを取ってきました。
理論もたくさん勉強しました。
すると、ゾッとする事実が分かってきたのです。
「生きる力」は学校では教えていないことばかりだったのです。
例えばアダム・スミスの国富論は世界史で登場しましたが、中を読んだことはありますか?東インド会社の正体を知っていますか?アファーメーション、認知的不協和、プランドハップンスタンス理論、チャンクアップ、リフレーミング、マグレガーXY理論、などの理論を知っていますか?
これらの知識は知っているだけで人生が大きく変わるものです。
もし子どものうちから知っていたら、どれだけ人生が変わることでしょう。
私の教育の原点「レ・ミゼラブル」
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小学2年生だった私には強烈な思い出があります。
「ああ無情(レ・ミゼラブル)」をご存知ですか?
そこそこ分厚くて、小学2年生にはちょっと厳しい本です。
24才の女の先生が起こした奇跡のドラマにより、ほぼクラス全員が読んだのです。
これが初めて経験したアクティブラーニング、1976年(昭和51年)のことでした。
人に教えるという私の原点です。
転校先で5年生になり、学園ドラマから飛び出したような担任の男の先生でした。
机で組んだステージでギターで歌ってくれた給食、
休みの日に学校で遊びを教えてくれて芝生でギターを弾く先生を囲んでお弁当。
テレビドラマをリアル体験させてくれた熱血先生で、目線を子どもに合わせる達人でした。
これが子どもと同目線でという私の姿勢の原点です。
なぜテストの成績で一生が決められてしまう!?
中学のときに知りました。
テストの成績で一生が決まる。
巨大な仕組みに組み込まれていくような恐ろしさを覚えました。
「なんで?」に誰も答えてくれません。
「いいから勉強しろ」と。不気味でした。
この謎は大学時代にプログラマーとしてベンチャー企業で雇ってもらえたことで解けました。
人生の先輩たちに世の中のシステムを教わったのです。
誰も答えてくれなかった「答え」でした。
「ね、だから我々は会社を辞めてベンチャー企業を作ったんだよ。」
謎が氷のように溶けました。
いい学校に進学、いい会社に就職、あとはどんなイヤな命令も逆らわなければ、いい人生といい老後が保障される、それが常識。
でもそれは常識ではなくてただの仕組みであったこと、いつまでも続かないことを知ったのです。
バブルが始まる1987年(昭和62年)のことでした。
本当は何を勉強すべきだったのか、メモを取り始めたのがこの頃です。
「子どものうちから知っていたら人生まったく変わるのに!」というメモがどんどんたまっていきました。
就職後、やがて人材業、キャリアカウンセラーになったときすべて線で繋がったのです。
受験と「生きる力」の両立のために立ち上げた「子ども社会塾」
そうは言っても受験は大事、という保護者の方も多いでしょう。
それはそれで構いません。
大事なのはそれだけでは足りないということです。
あまり勉強しなくても成績のいい生徒は昔からいました。
実は私もその一人です。地頭ではありません。
論理思考で勉強していたからです。
であれば論理思考を学んだ方が早いのです。
しかし、日本人は論理思考が苦手です。
「なぜそういう塾がなぜないんだろう?」
と私が疑問に思ったのがバブルが崩壊した1991年のことでした。
「これからそういう塾、つまり社会塾が登場するぞ」と考えていました。
周囲にも話しましたが、誰もまともに聞いてくれません。
進学塾や予備校は5年くらいで「社会塾」になると予想したのです。
しかし5年後の1996年になっても教育は変わらないまま。
社会はすっかり就職氷河期。お受験は激化の一途。「社会塾」は登場しませんでした。
2004年、大手人材企業に在籍していた私は、
プレゼン資料を抱えて社長に「社会塾を作らせてください!」と直談判。
しかし会社の方針に合わないという理由で却下。
「もう自分でやるしかない」。
2005年、自費を投じて千葉県柏市に「社会塾」をオープン。
しかし受験対策ではないというだけで、たくさんの批判を浴び、結果は惨敗、
ほどなくクローズ。
人生は18才がゴールではなく、22才から始まるのに・・・。
子どもの人生をなんとかしたいのに・・・。思いは保護者に届きません。悔しかったです。
10年が流れ、国や自治体が動き始めました。
私は社会塾リベンジを決意しました。でも2005年の批判を浴びたトラウマがあります。
正直、怖かったです。またボロクソ言われて、お金を失って終わるのか。
覚悟を決めて2018年5月「子ども社会塾」をつくばに開校しました。
そして、素晴らしいことが起こったのです。
13年の間に保護者の意識は変わっていたのです・・・
最初の塾生が入りました。
たった2人。
貴重な2人。
私に自信をくれた2人。
構想28年にして、この2人の塾生からついに社会塾は始まったのです。
成績不振や不登校は「才能の片鱗」と考える
社会塾には成績優秀でイイ子ちゃんもいます。
勉強についていけない子もいます。
不登校の子もいます。
発言が暴走する子もいます。
もうすっかり大人にしか見えない高学年もいます。
そんなごった煮でなぜ授業が成り立つのか?
オランダの教育を参考にしていることもありますが、もっと大事なことがあります。
それは、誰にでも才能があるということです。
これは採用人事の経験で確信したことです。
特に成績が不振な子、不登校の子からは才能の片鱗を感じることが多いです。
「え?うちの子、勉強がイヤだと言ってますけど?」
学校の勉強がイヤなのであって、
もっと大事な何かに気付いている可能性が高いです。
私と話をするとそれが一気に噴き出します。
私をギクリとさせるほど鋭い意見を持っていて、それはたいがい的を得ているのです。
「う~ん、確かにそうだね。」
思わず唸ることもよくあります。
社会塾はフリースクールではありません。
成績不振、不登校、軽度のADHDなどは才能の片鱗であると私が捉えているだけです。
成績が好調で、受験や進路も順風満帆である子も歓迎です。
それだけでは足りない知識を与えたいのです。
成績が順調で聞き分けのいい子につきまして
私が最も心配するのは成績好調&聞き分けのいい子です。
「え!?どうして!?」と思われましたか?
昭和の時代であればそのまま順風満帆な人生を送れたことでしょう。
しかし世の中は変わったのです。
私はすっかり変化した実社会で、たくさんの大人の就労支援に関わってきました。
子どもの頃、順風満帆だった人が大人になって苦労する残酷な現実に直面しました。
聞き分けのいい大人、
それは言い換えると「指示待ち君」です。
指示されれば動けるけど、自分からは動けない大人で、
企業としては育てにくいタイプです。
空気を読み過ぎて周りに合わせるので自己主張も弱く、
社内ではアイデアを出せず、
転職では一気に不利になります。
自分に合わない会社に就職してしまうと、
辞めることもできず、メンタル疾患を発症するケースも多いです。
辞めることができても次が決まらずニート・引きこもり化することもあります。
最悪のケースは自殺です。
子どものうちならまだ間に合います。
間に合うのです。
いろんなタイプ、年齢の子どもたち、
親と先生以外の大人たちとのコミュニケーション。
これが何より大切です。
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